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洗剤と金属石鹸の製造: amixon®ミキサー

ミキサーも合成反応器も、各タスク設定を適切に満たすことができるようにするためには、特別な方法で適合させる必要がある。 amixonのミキサーおよび反応器はそのような特別なタスクを模範的に果たす。

石けんは最も古い化学製品の一つである。 原始人はすでに高級脂肪酸のアルカリ塩である石けんの滑り作用と分離作用について知っていた。 木を燃やしてできた灰を用い、水に混ぜて懸濁液として、薄いアルカリ溶液を得ていたのである。 液相からは灰残渣を濾して、蒸発させ、濃縮した。 こうして弱アルカリ溶液を濃縮してから、できれば加熱した状態で油脂と混合する。 濁りが生じれば、石けん液の生成したことが分かる。 石けん液は、脂溶性であると同時に水溶性でもある。 理想的には、石けん液の液体成分から固体成分を分離して保存と輸送を可能にすることができた。 早くも紀元前3000年にはシュメール人がこの方法を用いており、得られた石けんは、最初は治療目的で使用されていたらしい。 石けんの洗浄作用が培われたのは古代ローマ時代になってからのことだった。 ローマ時代の文献には、獣脂、灰および植物汁液から作られたゲルマン人の石けんについての記載がある。 石けんは戦いの前に髪を赤く染めるために使われていたのだ。 石けんの製法はアラビア人からスペイン人に伝えられ、カール大帝は768年~814年の治世ですでに石けん製造業者のフランク王国への移住を促進していた。 軟石けんを意味するSeifa、SeiphaあるいはSäpaなどの古いドイツ語の言葉が今に伝わっている。 硬くて白い石けんの製造は多少なりとも特別なことと見なされており、海藻の灰やオリーブオイルが原料に使用されていた。 薬草、抗酸化物質、消臭剤および香油を配合した石けんは、高級品として人々の憧れの的になった。 900年頃、マルセイユは石けん製造の中心地であった。 その500年後には、サボナ、ベネチアおよびジェノバといったイタリアの都市が中心であった。 国王ルイ16世 (在位: 1775年~1793年1月21日)は、フランスにおいて石けんの品質を定めた指針を発した。それによると油の含有量は少なくとも72重量パーセントでなければならなかった。

工業的方法では1900年頃にカリを合成ソーダならびに水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム由来の強アルカリ液に置き換えた。 1907年には、基礎化学品の過ホウ酸塩およびケイ酸塩からヘンケル社のブランド製品Persilが生まれた。 1929年になるとルートヴィヒスハーフェンのベンキーザー社がホテルおよびレストラン向けの食洗機用洗剤を開発した。 カードソープが大量生産された。 今日まで、洗剤をより環境に優しいものとするために多大な努力が払われてきた。 たとえば現在ヨーロッパで洗剤に使用されている酵素および界面活性剤は生分解性であり、リン酸塩および漂白剤と同様に、マイクロプラスチックの使用は廃止されつつある。

ここで言及するべきは、起泡力および洗浄力に加えて、表面膜形成の現象、いわゆる石けん膜モデルについてである。 この場合、表面膜を形成する石けんの特性が利用される。 空間的に不規則に曲げた針金ループを石けん水に浸して持ち上げると、石けん膜ができる。 そのようなぴんと張った表面は極小曲面である。 ミュンヘンにある不規則形状のオリンピック会場テント屋根は、この方法で設計された。

石けんの工業的重要性は、一つには、ボディケア用、衣類用、食器用の洗剤、および家庭用洗剤として、液体形態および粉末、顆粒、ボールまたはタブレット(タブ)としての固体形態で、その洗浄活性特性に広がっている。 大規模工業プラントでは、精密混合機械がバッチ式で運転するホモジナイザーとして非常に多様なタスクを実現する。 例えば、強力洗剤、色柄もの用洗剤および中性洗剤のために3つ、4つまたは5つの固体フローを均質化するための連続運転大型ミキサーがある。 成分は上側からレシピ通りの用量で投入され、均質化された形態で下方へと送られて、同時に連続運転している2台、3台または4台の充填機械に供給される。 この垂直混合システムは特に経済的に混合し、生産活動の完了後には高いレベルでの排出ができる。true

3つの出口および充填設備を下方に備えた垂直ミキサーの原理図

また、連続運転する混合造粒機は、ビルドアップ造粒によって粉末状洗浄活性物質から均等な丸い粒子を製造する。 粒子はその後圧縮されて、粉塵を出さずに投入、充填および輸送が可能であるようになる。

もう一つの特徴は、洗浄機タブ/圧縮タブレット用の洗剤の最終混合に関する。 これらの洗剤は多様なレシピから作られ、多くの場合様々に着色されている。 着色は拡張機能を示しており、例えば「リンス剤」、「特別なドライ効果」、「洗浄増強剤」あるいは「硬水軟化剤」や「ドラッグストアタブ」などを表している。 高性能タブレットプレス加工では、複数の成分を組み合わせてタブを作ることができる。 ただし、そのためには、圧縮されることになる粉末材料が特異的な流動特性および凝集特性を有するように、特に経済的に運転する精密ミキサーが粉末を混合し、湿らせることが前提となる。 そのようなミキサーは高いレベルの自己洗浄式運転ができなければならない。

石けんは洗浄だけではなく、金属材料の変形加工時、例えば、金属材料を浴槽または自動車シャーシに深絞りする場合に潤滑剤としても使用される。 パイプの「冷間深絞りおよびピルガー圧延」でも使用されている。 例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸ナトリウムなどのいわゆる金属石けんはステアリン酸塩と呼ばれており、グリセリンを分解しながら金属酸化物/金属水酸化物の存在下でステアリン酸をエステル化する際に生じる。 金属石けんには、ナトリウム塩もカリウム塩もいずれも含まないすべての石けんが含まれる。 金属石けんはワックス上の白い粉末であり、水には溶けない。 金属石けんは、例えば、医薬品製造および化粧品製造、家畜飼料生産における添加剤として、また「流動助剤」という食品添加物として使用される。

欧州特許第0330 097号明細書には、ステアリン酸に基づいて粉末状の塩基性金属石けんを実験室規模で製造できる方法が記載されている。 その特許には、正しい温度設定および適切な混合システムを使用した場合に、金属石けんが微細分散した流動性のある明るい粉末として生じることが記載されている。 液体から固体への相転換後が自然に起きた後、真空にかけて残留乾燥させる。 別の特許明細書、例えば、ドイツ特許出願DE4019167A1には、粉塵が少ないフレーク状の流動性粉末を得ることを目的とした二段階方法の形式で、粉末状の塩基性・中性金属石けんの製造が説明されている。 大規模ステアリン酸塩製造業者の製品ポートフォリオを見ると、金属石けんの用途がいかに幅広いものであるかが分かる。 ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸亜鉛は、プラスチック製造において効果的な安定剤であり、PVCを水道管として使用することが可能になる。 PVC樹脂は溶出に対して安定化される。 さらに、ステアリン酸カルシウムはローラーベアリングで使用するための潤滑剤添加物でもある。 ステアリン酸マグネシウムは、3~15 μmの粒径で非常に大きな表面積を有し、最小濃度であらゆる種類のバルク製品の効果的な流動助剤として使用される。 ただしこの場合、混合プロセスが均等に空間制御されて、経済的かつ正確に行われることが重要である。 激しい剪断混合は流動性を低下させる。 ステアリン酸マグネシウムがなければ、今日のタブレットプレス加工の生産能力は考えられないだろう。 様々な組成において、亜鉛、ナトリウム、バリウム、リチウムおよびアルミニウムのステアリン酸金属塩は全く異なる作用をする。 例えば、化学的酸スカベンジャーとして、浸透剤として、ゴム用の加硫助剤として、金属加工における潤滑剤として、建築材料における撥水剤として、分離剤または接着剤として、表面のラッピング時の研磨剤またはカラーラッカー用の艶消し剤として、クリーム、シャンプーおよび食品における増粘剤/乳化剤として、吸収性材料の撥水のため。

金属石けんの生産チェーンは高度に複雑であり、その会社の特徴的なプロセス哲学が非常に個別的に反映されている。 その際、プロセス工程「粉末混合」には様々な意味がある。最初に原料配合物を集めて準備し、次に合成を実施する。 上述した金属の水酸化物を粉末形態で提供し、同時に適切な油脂を提供する。 バルク体を加熱して低粘度懸濁液または溶融物に均質化し、少量の触媒を添加するか、またはバルク体の加熱が行われた後に粘性ペーストに転換する。 そのため反応は閉鎖した反応容器では激しい発熱を伴って進行し、反応系の圧力は周辺圧力の何倍にも上昇する。 転換が成功してから、合成反応器内を真空にしてバルク体を乾燥し、冷却する。 理想的には、微細な流動性の白い粉末が生じ、これは可能な限り高いレベルで排出される。

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写真 人が操作するVMT

ミキサーも合成反応器も、各タスク設定を適切に満たすことができるようにするためには、特別な方法で適合させる必要がある。 amixonのミキサーおよび反応器はそのような特別なタスクを模範的に果たす。

  1. 実際にはこれ以上改良できない技術的に理想的な混合物を、最小のエネルギー投入で短時間にもたらすことが可能なのである。
  2. その場合、混合ツールの回転数を1 m/s未満の円周速度であるようにすることが特に重要である。 粉末状金属石けんは微細であるため、金属石けんによる粉塵爆発の危険が高まる。
  3. バッチミキサーも各最終混合用のミキサーも、ともに高い排出度を有しており、これは具体的には特に微細分散した最終製品の場合に厳しい要求事項となる可能性がある。
  4. ミキサーは、20パーセントしか充填していない場合でも、あるいは最大量充填している場合でも、柔軟に使用可能である。
  5. ミキサーは、手動洗浄を実施する場合に、容易かつ迅速にアクセスできる。
  6. ミキサーは恒久的に気密である。 この点は、内圧が±150 mbarで変動する場合には、安全上の理由から常に重要である。 粉塵爆発の危険が高いという理由から、混合室を確実に窒素雰囲気にすることが必要になる場合もあり、これは些末な要求事項ではない。
  7. そのうえ、混合合成反応器では、混合ツールも含めて機器が迅速に、全体が効果的に温度調節可能であることも重要である。
  8. さらに、そのような合成反応器は、物体が液体、半固体、高粘度または粉末であるかにかかわらず、同様に効果的に混合する必要がある。
  9. 合成反応器ミキサーは、迅速加熱および迅速冷却の相互作用ならびに加圧および真空に由来する交換負荷に疲労することなく耐えられる構造に設計されている必要がある。 amixonは計算上の最低耐用年数を保証するための設計方法を採用している。
  10. また、粉末、液体、パルプ状、粘塑性、高粘度および再び粉末状で自由に流動するなどの様々な混合物稠度に由来する反応負荷を確実に制御する必要もある。
  11. 多くの場合、amixonの合成反応器を用いれば望ましくない発泡を抑制できる。

amixonは1983年以来、合成反応実施の多様な領域で多くの経験を積み、垂直配置型スクリューベルト混合ツールを用いる卓越した機器プログラムをユーザーに提供している。 amixonの工場テクニカルセンターでは、5つの異なるヘリックス混合システムおよび5つの異なる合成混合反応器試験運用している。 一般的に言えば、初期情報の交換後には良好なプロセス成果が予測でき、同様に、テクニカルセンターでの試験実施が成功した場合には大型機械の設計における確実なスケールアップが予測できる。 分野にかかわらず、スパイラル混合ツールを備えた最大40 m3のamixonの大型ミキサーおよび合成反応器が世界中の多くの場所で稼動し成果をあげていることを最後に記しておこう