amixon®ミキサーケーススタディ: 調製粉乳の精密混合および連続混合 (パート 2)
世界中の産業国や途上国のどちらにおいても、調製粉乳の製品に対する需要が高まっています。これら製品に対する期待は高まる一方です: 親は、調製粉乳が栄養面で赤ちゃんの健康な成長をサポートをすることを心から期待しています。
赤ちゃんは生まれて最初の一年においてのみ、良質なマイクロバイオームを体内で作っていくため、この期間に摂取するものすべてが、純粋かつ乳幼児の特別な栄養ニーズに適用する食品でなければなりません。乳児栄養製品は、母乳成分と類似させるために特別に調合されています。赤ちゃんの月齢が6か月を過ぎると、親は次にその粉乳が母乳成分と類似性がやや少ないフォローミルクを赤ちゃんに与えはじめます。
調製粉乳の純度を確保するための調合装置の役割
赤ちゃんが摂取するために調合されたすべての食品が、栄養価と食品の安全の最も厳しい標準を満たす必要があることは言うまでもありません。これら要件は、品質点検システムにおいて原料が準備される場合に限って満たすことが可能です。これら要件を満たすことのほか、調整粉乳の製造メーカーは効率的な加工方法も必要としています。
最新の混合装置は、混合物を環境の影響から保護し、また爆発の危険性から従業員を守るため、耐ガスおよび無塵構造になっている必要があります。微塵が含まれないため、システムの掃除とメンテナンスが簡単であるという優れたメリットもあります。
この記事でご紹介するミキサーは、調製粉乳製造向けのエンドオブライン設備で使用され、最低限のエネルギー消費量で、また短時間の混合時間によって、最適な混合品質を実現するものです。これによって、原料の粒子構造が確実に維持され、全体を通して必要な加工手順の数を削減できます。
調製粉乳製造向けエンドオブライン混合
このシリーズのパート1において、少量の微量金属を乾燥調整粉乳成分にスピーディかつ丁寧に分配できる調製粉乳向けツインシャフトミキサーについて説明しました。このツインシャフトミキサーは、多目的に使用でき、掃除が簡単なだけではなく、大きなバッチあたり一つのサンプルのみが必要という、ユニークなメリットも提供します。ただし、このようなミキサーは充填と梱包プロセスが分かれています: 均質的に混合されたものが、中間バルクコンテナへと排出され、その後個別の梱包機械へと搬送されます。
しかし、全ての加工機械が互いに配置されているエンドオブラインの混合装置の場合は異なります。このセッティングの場合、均質的に混ざり合ったものが、ミキサーから中間バルクコンテナへと排出され、そこから直接梱包装置へと供給されます。
エンドオブラインシステムは通常、同じく食事の制限を遵守しなければならない(例、アレルギー、アレルギー無し、乳製品を含まない、ハラルまたは適法食品)製品に対して使用されます。このシステムでは、すべての製品カテゴリーがそれぞれの生産ラインを持っているため、相互汚染を効率的に回避しながら必要な清掃回数を減らすことができます。
各充填ラインは、二つのミキサーから構成されています。一つは噴射タワーにおいて連続して製品を製造するバッチ準備向け、二つ目は連続梱包を行うためのミキサーです。一般的なバッチサイズ範囲は300 ~ 1,200 kgとなっています。それぞれのケースにおいて、混合と排出には2~3分間かかります。
KoneSlid®による調製粉乳製造における精度と効率性
KoneSlid® 混合システムは、可変性レベルの高いプロセス用に特別に開発されました。回転速度が低い場合であっても、KoneSlid®は優しくかつ精確にミックスし、また混合済みのものを準備する必要が不要になることも多くあります。実務上の経験より、噴射タワー乾燥、流動造粒、真空凍結乾燥から生じる最もデリケートなかたまりも保持されることが確認されています。
KoneSlid®ミキサーは、 必要に応じて真空気密にも使用できます。真空を利用することで、混合プロセス中に多孔質粉体から空気中の酸素を取り除くことも可能です。飽和状態は、窒素または二酸化炭素を注入することで得られ、また分離することなく、わずか数秒のうちに容器から出されます。さらさらになった製品は、相互汚染のリスクを最低限に抑えながら、完全に流れ出ていきます。
300 ~ 2,000リットルのバッチサイズ範囲のエンドオブラインミキサー
充填レベルは、10 ~ 100%の範囲で変えられます。パウダーが粉じん爆発しそうなケースでは、ミキサーをEx II 1D (ゾーン20用) 要件に準拠させたうえで構成することができます。さらに、圧力耐衝撃仕様または圧力耐性のどちらかでミキサーを設計することができます。
CleverCut®方法を使用した大きな点検ドアを経由して簡単にアクセスし、手動で乾燥清掃を行うことができます。溝シールにあるOリングは、製品に非常に密接した形でシールし、実質的にデッドスペースがなく、耐ガス、防塵、防水構造となっています。点検ドアは、KwickKlamp® 密封装置を手動で解除することで開けることができます。電気機械式のセーフティーインターロックによって、システムの電源が切られる前に、点検ドアが開かれることを防ぎます。
排出にかかる時間はたった数秒のみで、さらさらの製品が完全に容器から出て行きます。
調製粉乳製造における連続ミキサーの使用
粉状の調整粉乳といった乾燥食品を準備する別の製法が、連続混合です。この製法は、特に長時間にわたって大きな量が準備される中間生産物において有効です。 amixon®の連続ミキサーは、「コンテナ再配列」の原則に従って稼働します。典型的な連続ミキサーと同じく、混合成分のすべてが重量配量によってミキサーへと積載され、混合が完了したものが連続的に排出されていきます。
KoneSlid®は10~100%の充填レベル範囲で三次元の混合フローを創り出します。
amixon®は以下に説明するように、ユニークな連続ミキサーを提供します: 通常、従来の連続ミキサーが開始されると、排出される最初の容量は全体のレシピに適合するものではありません。これは、各個別の供給メカニズムのフロー率を、まだ較正する必要があるためです。しかしamixon®の連続ミキサーは、同時に精度ミキサーとしても機能するため、組成物の調整段階を完全に較正することができます。
製造開始前の操作手順は以下の通りです:
- ミキサーの排出バルブは、閉鎖位置で開始されます。
- 重量測定式供給メカニズムはすべて同時に開始され、低質量のフロー率が開始され、自動的に相互調整されます。
- 充填レベルは段階的に大きくなり、半分の容量に達したら混合動作が開始します。これは、供給メカニズムにおける過渡振動が完了する時点でもあります。
- ミキサーが80 %の充填レベルに到達すると、排出バルブがゆっくりと開きます。この時点より、80 %の充填レベルが維持されます。これは、供給メカニズムの段階的加速によって、最大質量のフロー率に到達するまで可能です。
製造終了時のミキサー操作手順は以下の通りです:
- 全ての供給メカニズムは、停止して閉じるまで、段階的に遅くなり、質量フロー率が低くなります。
- そうしてミキサーは、完全に空になるまで、継続的に内容物を排出します。
- さらさらの製品が完全に吐き出されます。混合物のどんな部分も、販売可能な製品を創り出すために使用できます。
amixon®の連続ミキサーは、「コンテナ再配列」の原則に従って稼働し、ミキサーが広範囲の滞留時間を調整することができます。ミキサーは供給メカニズムにおける小さなばらつきに対してスピーディに調整するため、混合物の結果に影響が及びません。さらさらの製品はほぼ完全に排出されます。
有用性という言葉の通り、このミキサーは以下のメリットを提供します:
- 混合プロセスは特に穏やかであるため、中間滞留時間が、広範囲の充填レベルに対して有効となります。
- 製造開始または終了時の製品ロスがありません。
- この連続ミキサーは、充填レベル15 ~ 100 %の精度のバッチミキサーとしても使用できます。この機能は、混合済みのものを製造する際に有益です。
- SinConvex®混合ツールが、迅速で完全な排出を可能にします。
- フレキシブルで、調整可能な設定。
- 大きなCleverCut点検ドアが、人の身体に合わせた点検と清掃を可能にします。
- 最も厳しい衛生規制さえも遵守した設計です。
- 噴射タワーなど、その他の連続製造設備にも最適に統合。ご希望に応じて、ゾーン20エリア向けのEx II 1D準拠で製造することができます。